犬に穀物、与えるべきか?避けるべきか?

ガニング亜紀

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アメリカでは2月23日は『全国ドッグビスケットデー』なのだそうです。日本でも正式な祝日ではない『◯◯の日』がたくさんあるように、アメリカもほとんど毎日が何かしらの『全国◯◯デー』で、ドッグビスケットデーもそのひとつ。(本当は前回のブログ記事としてアップするつもりだったのですが、農務省のデータベースのニュースが飛び込んできたので、急遽変更した次第でした。)

ドッグビスケットデー自体にはたいした意味はなくて「今日は愛犬にビスケットをあげましょう」とか「愛犬のためにビスケットを作ってみましょう」という他愛のないものです。

1860年、商品としてのドッグビスケット(または元祖ドッグフード)がイギリスで初めて発売されましたが、特にこの日が2月23日だったということもないようです。(この商品の歴史についてはこの記事をご覧ください。)

冒頭の写真は、去年のドッグビスケットデーに見つけたレシピで作ってみたビスケットです。我が家の犬は小麦粉を多く取ると微妙に体調が悪くなるので、このビスケットは小麦粉は一切使わずオートミールで作っています。若い頃は小麦を使ったクッキーでもパスタでも問題がなかったので、年齢とともに小麦グルテンの消化能力が落ちてきたのだろうと推測しています。

このドッグビスケットはとてもシンプルで簡単です。

材料は、オートミール300g、卵1個、無塩チキンスープ(鶏の茹で汁)130cc。

オーブンを170℃に予熱しておきます。

材料を大きめのボウルに入れてよく混ぜます。混ぜた後5分ほど寝かせると、オートミールが水分を吸って粘り気が出てくるので、これを手でギュッとまとめます。

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クッキングシートに生地を置き、上にラップを乗せてめん棒で5ミリ程度の薄さに伸ばし、型で抜くか包丁で切り目を入れます。

オーブンに入れて25分~30分焼いて出来上がりです。

チキンスープを水に代えてカツオ節を混ぜたり、スープではなくて無糖タイプの豆乳やココナッツミルクを使ったり、粗みじん切りのパンプキンシードやチアシードを混ぜたりと色々なアレンジも楽しめます。日本の標準的な大きさのオーブンだと、半分の量の方が作りやすいかと思います。

さて、このように我が家では犬たちに日常的に穀物を与えています。お腹を下した時などは白米のおかゆや重湯を与えて回復を図るのもいつものこと。

けれど最近では巷のペット用品店の棚はGrain Free=穀物不使用をうたった製品が多くを占めています。特にプレミアムフードと呼ばれるものでは穀物不使用のフードが占める割合が高くて、店によっては穀物使用のフードを見つけるのが困難なほどです。

(一方で、タンパク源のメインがコーングルテンなど穀物由来のものという安価なフードも溢れていて、ペットフードの二極化現象も見られます。ここではタンパク源としてではなく炭水化物源として穀類を与えることを書きます。)

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「少しでも愛犬の体に良いフードを」と考える人々の間では、なんとなく穀物は悪者という風潮がありますが、私自身は「それはちょっと極端すぎるんじゃないか?」と常々思っています。

犬は何万年にも渡って人間の残飯を分け与えられてきて、様々な種類の穀物も長年に渡って食べているはずなので、すべての犬に穀類がNGということはないはずだと考えるからです。

「犬はでんぷんを消化できない」という意見も時々見かけますが、犬は狼よりもずっと多くのでんぷん消化酵素の遺伝子のコピーを持つという研究も発表されており、犬は炭水化物を消化できるように進化してきたことが判っています。

我が家の犬たちは、ちょっと気を抜くとすぐに体重が減ってしまいます。与える肉類も適度に脂肪の付いたものを選んでいますが、穀類抜きでは理想体重の維持ができません。ですから我が家の犬については「穀物は与えるべき」と考えています。ただ、前述したように小麦はやや難ありなのでオートミールまたは白米、たまに豆類を選んでいます。小麦に含まれるグルテンは犬にとっては消化しづらい場合が多いので、与える場合は注意と観察が必要です。

シベリアンハスキーなど犬種によってはでんぷん消化酵素の遺伝子のコピーが少ない場合もあるので、彼らのような犬には『穀物不使用』のフードは身体に合う率が高いのでしょう。場合によっては穀類を避けた方が体調が良いということもあると思います。セリアック病やグルテン不耐性などの場合は、もちろん小麦などの穀類は避けなくてはいけません。

ペットフードの売り場で穀物不使用のフードが主流になっているからと言って「犬には穀類厳禁!」ということもないし、犬によって穀類の中でも合うものと合わないものがあるのも当然。犬種によっても個体によっても差があるし、すべての犬に当てはまる唯一無二の答えなどないということです。

大切なのは、自分の犬にとって一番良いものや方法がどれなのかは犬をよく観察して見極めること。自分と違う選択をしている人が必ずしも間違っているわけではないと認識すること。穀物のことだけに限らず食餌全般、ひいてはトレーニングからカラーやハーネスの選択、グルーミングや医療、すべてに言えることだと思います。自分とは違うやり方に対して尊重する人が増えて(もちろん、命に関わることは話が別です。)犬を巡る社会が少し穏やかになればいいなあと考える今日この頃です。

【関連記事】
狩猟から農耕へ?人とともに進化させてきた犬のでんぷん消化能力犬の家畜化は何がカギ?でんぷん消化能力に見られる犬とオオカミの違いドッグフードを読む(2)

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