動物愛護団体ランコントレ・ミグノン代表、友森玲子さんインタビュー(2)

尾形聡子

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前回に続き、動物愛護団体『ランコントレ・ミグノン』代表の友森玲子さんインタビュー後半をお伝えします。

ボランティア活動は難しいことではない

2007年に団体を設立して今年で7年目、千葉の東金から東京の中野にシェルターを移して2年目を迎え、より効率的な保護活動を目指す友森さんに、現在なにか問題点はないかたずねてみました。

「仕事が土日休みのボランティアさんがほとんどなので週末はいいのですが、平日がやはり人手不足になりやすいですね。なので、徐々に有償のスタッフを入れていければと考えている段階です。」

現在、約200人の方がボランティア登録をされているそうなのですが、定期的に活動しているのはそのうちの1割程度、20人くらいだそうです。そのほかの方々はだいたい月に一度参加するかしないか、といった状況のようです。

「普通に仕事をしていると、なかなかこまめにボランティア活動はできませんよね。けれども、それを気にしすぎてボランティア活動に関わろうとしない方が多いと感じています。ボランティアは定期的でなくても長期的でなくてもいいものですから、興味を持った方はそういったことを気にせずに登録していただければと思います。」

そして、ボランティア活動をすることは特別に難しいことではないと友森さんは続けます。

「動物愛護のボランティアというと、保護した動物の一時預かりか車での運搬かといったイメージがあると思うのですが、東京の住宅事情ですと、預かりボランティアはそもそも無理な方が多いと思います。その点、ここのシェルターですと、毎日の散歩や掃除のボランティアもありますので、普通に働きながら、これまでの生活を送りながらでもボランティア活動に入っていくことができたといってくださる方もいます。ボランティアは特別に難しいことではありませんから、そういう意識が浸透していきボランティアをやってみようとする人が増え、登録してくださる方が増えていけばいいなと思っています。そうすれば人手不足も解消できますし、もう一ヶ所シェルターを作れるかもしれないと考えています。」

ランコントレ・ミグノンでは若いボランティアさんが多いのも特徴だそうです。

「ボランティアのシフトを全てネットで管理しているのでそういう方法に抵抗感のない人が集まることから、若い方が多いのかもしれません。平日の夜などは、20代の若くてオシャレな女の子が仕事帰りにシェルターにきてくれています。キャーキャーいいながら世話をしている光景をみると、なんだかすごくいいなあと(笑)。シェルターで管理する犬はどうしても大型犬が多くなるので、もしものときの怪我などを考えますと、安全面からも若い方が多いほうが安心かと思っています。」

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ボランティアさんたちとともに。

動物愛護団体?パピーミル?

都内にシェルターを作るには、何らかの物件を借りなくてはなりません。徐々に増えてきてはいるとはいえ、やはりまだペット可の物件は全体からすれば少ないですし、複数飼育となるとその数はさらにぐっと減ります。

「やはり、物件を探すのは大変でしたね。動物愛護団体ですといっただけで、不動産屋さんには片っ端から断られました。そんなに私、悪いことしてる人なの?って思ってしまうくらいの拒絶反応でしたよ(笑)。都心でシェルターを運営するには吠え声が一番の苦情の原因となりますので、防音のところを探していたのですが、とにかくなかなか物件がなくて大変でした。意外にも犬が好きな大家さんは多かったんですが...」

物件を探していて、友森さんは動物愛護団体とパピーミルとが混同されがちであるという事実に直面したといいます。

「動物愛護団体と伝えると、大家さんの多くは "ケージをたくさん積み重ねて、そこにたくさん犬を入れて、とにかく汚くするんでしょ..."と。愛護団体ってそういうイメージが持たれているんだと分かり、かなりビックリしました。ここから変えていかなくちゃいけないんだ、と思いましたね。シェルターは一般家庭でいうところの多頭飼いということになりますが、愛護団体は多頭飼いであっても、一般の家庭よりもずっとしっかり管理するところだということも広く浸透させていかないとならないんだ、と感じたできごとでした。」

今後の活動について

「実はこれまで、ある意味ノープランで活動をしてきました。寄付金がたまったら保護数をすこし増やしてボランティアさんも増やして。ボランティアさんが増えた状態で寄付金が足りなくなってくると、それ以上保護数を増やすことができなくなるので、イベントをやってお金を集めてきました。こんな感じでなんとなくバランスを取りながらやってきたら、少しずつ少しずつ大きくなってきたという感じです。今振り返ると、ほんとに無計画でしたね(笑)。」

保護活動は"続けていくことがともかく大前提"と話していた友森さんに、今後はどのように活動していきたいのかたずねてみました。

「だんだん団体が大きくなってきましたので、組織化をしていきたいと考えています。ただし、今のボランティアさんたちはみなさんそれぞれ仕事をしている方々なので、そういう面を考えますと組織化していくのは難しいところでもあります。いずれにしましても、今よりもさらに効率よく活動できるいい方法がないかと探しているところなのですが、そのために、GW 頃にこの中野のシェルターを移転しようかと考えています。私が経営していますトリミングサロンと、動物病院とシェルターを一体型にして、どこかのビルを借りられないかと動いているところです。複合施設になれば一般の飼い主の方もトリミングサロンにきたり動物病院に診察にきたりしながら、保護活動がどのようなものなのか気軽にのぞくことができるようになりますよね。そうすれば、保護活動が身近なものになっていくと思うんです。」

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老犬はとても愛おしい

「いろんな飼い主さんがいらっしゃると思いますが、一緒に暮らす動物が歳をとっていくことが不安だとか悲しいとおっしゃる方が多いと感じています。」

動物病院、トリミングサロンとずっと動物にたずさわる仕事を続けてこられている友森さんですが、保護活動を通じて感じたことがあるといいます。

「年寄りの犬をたくさん保護してきているのですが、それがとても楽しいんです。保護活動を始めるまではこのことに気づいていませんでした。たまたま最初に保護した老犬が愛おしく、いい子に出会えたんだなと思っていたのですが、その後に会ったどの老犬に対しても同じ幸せを感じたんです。老犬の世話をするのはとにかく楽しくて、とても幸せを感じています。一般の方が私のように次々と老犬の世話をすることは難しいですから、どんな老犬でも世話をするのが幸せだと実感することも難しいと思います。けれども、ご自身の愛犬が歳をとっていくことに対して、どうか心配しないで欲しいのです。老犬との暮らしには、歳をとるまでの生活とは違う楽しみや喜び、幸せが絶対にありますから。」

そして、こう続けられました。

「お年寄りの方が歳をとった動物を手放すという状況が増えてきていますので、これからはシニアの動物をどう処分されないようにしていくかが重要になってくるとも思います。そのためにもまず、ご自身が一緒に暮らしている動物が歳をとってきても、怖がったり不安がったりせず、どんな状態になっても決して手放さないでいただきたいと思います。また、ご自身の愛犬を介護して楽しみや幸せを感じた方に、老犬を預かるというボランティア登録をしていただけるなら、シニアの犬たちをもっと救っていけると思います。とにかく、愛犬が歳をとることを恐れずに、楽しみにしていていただきたいのです。」

***
"ランコントレ"とは"出会う"という意味のフランス語。出会いの場を提供することで、動物を迎えたい人と新しい家族を待っている動物たちとの橋渡し役になれれば、との想いから名づけたそうです。友森さん、そしてボランティアの方々によって、ランコントレ・ミグノンはこれからも人と動物との出会いの場でありつづけ、たくさんの幸せが生まれる場所でもあり続けるのだろうと思いました。

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